9月3日(土)〜4日(日)
秋吉台国際芸術村で、山根浩志さん(P)モチェオ久美さん(V)によるマスタークラスが開催され、私はドビュッシーの前奏曲から「水の精」と、シューベルト連弾「幻想曲」で参加しました。
ピアノ3名、声楽5名が、2日間9時から22時までびっしりとレッスンしていただき、お互いが全て聴講しました。
外部からも聴講者が来られ、山根先生、モチェオ先生のユーモアを交えながらもビシッと的を得た的確なアドバイスを受け、刺激的で濃厚な内容の2日間を過ごさせていただきました。
お2人に共通しているまず1つ目は、
『身体に負担をかけない演奏をさせる。』ということ。
「伸びのあるいい音、イメージしている音」を出すためには、身体のどこにも無理をしない。
逆に言うと、身体が無理をしていなければ、ちゃんと音は出せる。表現できる。
それは、ピアノでも、歌でも、どんな楽器でも共通していること。
2つ目は、
『楽譜に書かれていることをちゃんと読む』こと
スラー、和声、言葉の意味、音形、音価、表情記号・・・。
上記の楽譜からの情報は、頭で考えるのでなく、『音とするために聴き、感じる』ための手段です。
ところがところが、
”お指”を動かすことに一生懸命で、音を『聴いて』いないのです。反省。
「ここの表現は、楽譜を見てみ?(こういった言い方をされる山根先生(^o^))このスラーの音形はこういった感情を表すのによく使われるし、実際、音にしたらこういった音だよね。」と見事に演奏され、私たちも納得させてもらえます。
和声一つの変化も聞き逃さないその的確さには、うー、そうでございました!と反省だらけ。
3つ目は、
根気よく、あきらめず、けれどしつこくなくやってみせ、演奏させてみる。です。
様々なアプローチ方法で音出しをさせて、「お!?今のは?」「あ、楽だ!」と生徒がある程度納得できるまで、しかも疲れないように配慮されています。
4つ目は、
生徒に自信を持たせる。自己肯定”みんなちがってみんないい”んだよ、と一人一人の個性を生かす指導をされることです。
一人一人の身体の状態、もっている音楽性を生かしたアドバイスで、レッスンの後はワクワク感を持たせていただいています。
2日目の最後は、山根先生、モチェオ先生お2人で、歌とピアノ伴奏の指導をされました。
いわゆる「伴奏」とならずに、歌い手とピアニスト2人で音楽を作り上げていくアンサンブルのためのレッスンは、聴講していて本当に勉強になりました。
今回が第1回目のマスタークラスでしたが、これからも継続講座として、ぜひ、第2回、3回と続けていただきたいと切に希望します!!